ストリートピアノが拓く、体験格差解消への可能性-神戸市で無料体験レッスン会を開催
ピアノ教育の新しいアプローチとして、ストリートピアノを使った実験的な取り組みを行いました。街角のストリートピアノをつかった「ピアノを習ったことがない子どもたちへの無料体験レッスン」としての試みは、子どもたちにとって小さな冒険、挑戦の機会となり、神戸市×ピティナ×神戸クラシック協会と官民が協働して取組んだ事例となりました。
現在、神戸市では33台のストリートピアノを設置し、音楽を身近に感じられるコミュニティ空間を提供してきました。ストリートピアノ・プロジェクトは、企業からの寄贈を含め、引退したピアノ、幼稚園や小学校で使われてきたピアノなどが循環し現在は全ての区に設置されています。
KOBE STREET PIANO
自宅にピアノがない、適性がわからない、経済的な余裕がない、送迎が難しいといった課題による子どもたちのピアノ体験格差を是正する取り組みとして、ピアノに触れることが難しい状況にある子どもたちに、 行きやすい場所で数回にわたる体験レッスンをすることにより、ただ音を鳴らすだけではなく、ピアノから「音楽」を創り出す喜びを感じてもらう一助となることを目指しました。
貴重な経験となりました。最終日にはお別れが寂しくなるくらい、生徒様にも愛着が湧き、又とても楽しく過ごせました
- メトロこうべ中央広場 11/5~11/26
始まる前はどうなるのか五里霧中でしたが、この度はイベントへ講師として参加をさせいただけて、とても貴重な体験となりました。
- ベルスト鈴蘭台3階 11/5~12/2
「生まれ育った長田の街を、音楽活動を通して活性化したい」との思いで活動をスタートし1987年に同会設立。長田文化協議会、長田区連合婦人会の地域の支援も得て送迎に関する課題にも対応。「何も知らない子どもたちに対応するというのは大変なことで、最初は自分たちの手作りの教材をつくるなどで最後はミニコンサートへとこぎつけました。いま、神戸市は子どもを育てることにも力を注いでいます。市の方針とも一致したと思います(代表:水澤節子先生・声楽家)」
- 須磨パティオ3番館 2階 11/18~12/9
- 大橋地下道ウォールギャラリー 11/12~12/3
アスタくにづか3番館 2階 11/12~12/3
栗原志織里さん、丸山泉美さん、北野由佳子さん(学生会員)、小寺健介さん 他
(保護者の方へ)どうしてこのピアノ体験教室に参加させてみようと思いましたか?
- ピアノに興味があったが習わせたことがなく、よい経験になれば、と思ったため。(多数)
- ピアノが好きで、習っていないけど、両手で弾きたい曲があったため。
- ピアノに興味を持ち、毎週ピアノを練習することに熱心かどうかを確認したいと思ったため。
体験教室の前後で、お子さんに変化がございましたか?
- 楽譜を読めるようになったのには驚きました。音楽の授業もより楽しめるようになりました。
- ピアノ演奏に自信がつき、両手での演奏もできるようになりました。
- 定期的なレッスンで練習の重要性を感じたようで、自宅でも積極的に練習するようになりました。
- 新しい曲を弾けるようになりたいという向上心が芽生え、ピアノ教室への入会を考えています。
- 初めての経験にも「とりあえずやってみようと」いう気持ちを持てるようになりました。
- 発表会では、うまくいかないことに悔し涙を流し、自分の練習不足を実感していました。日々の練習の大切さが伝わったのではないかと思います。
(お子さんへ)ピアノをならってみて、どうでしたか?
- 楽しかったです!(多数)
- もっと通いたい!
- ひけてうれしかった
- 左手を使うのが面白くて、違う曲もまた弾きたいです。
- このレッスンが終わったら、両手で基礎的なピアノを学びたいと思っています。
- むずかしかったけど、さいごまでひけてよかったです。
- 面白かった
- ピアノがもっともっと大好きになりました
- 一つの曲を楽しく教えてもらってひけるようになってうれしいです!
先生へのメッセージ
- また、ならいたいです
- たくさん教えてもらってありがとうございました
- たのしくならえてうれしかったです。ひけるようになってよかったです。
- どれくらい練習すれば上手に弾けますか
- 先生のおかげで楽しかったです。先生大好きだよ。
- 分かりやすく、楽しく教えてもらってうれしかったです!
- 短い間でしたが、ピアノを教えてくれてありがとうございました!ストリートピアノへ行って、教えてもらった曲をまた弾きたいと思います。
ピアノ愛好家やピアニストたちの演奏を通じて、ストリートピアノはYouTubeやイベントから街の賑わいを生み出しました。神戸ではピアノが日常的な環境に取り入れられ、文化に重点を置いたまちづくりが進んでいます。周囲の理解も深まり、「レッスン」を試験的に組み込んだ仕組みが構築されつつあります。このプロジェクトは単にピアノの普及だけでなく、地域社会のつながりを強化する新たな試みです。神戸での成功事例が他の地域に広がれば、ピアノの楽しさと音楽の力がますます多くの人々に届くことでしょう。
小学校の音楽教室でコンサート。演奏とコミュニケーションによる生の体験を届けます。
ピアノを習ってみたい方とピアノの先生とを繋ぎます。専属スタッフが仲介し安心して自分にあった先生を探すことができます。
音楽教育と社会課題への取り組みを考えるオンライン勉強会。指導者や演奏者、保護者、行政の方々も集まる会で、直近は(公財)チャンス・フォー・チルドレンと「子どもたちの体験格差」をテーマに開催しました。
ピティナ会員や支部・ステーションが展開する「ピアノをもっと世の中にひらいていく」企画を公募します。地域で企画を展開している・これから展開を考えている方、その輪を繋いで「一緒にみんなで、ピアノでわくわくしたい!」という方は、ぜひ下記のフォームから企画の詳細をお知らせください。
ご申告いただいた企画の内容を個別におうかがいし、OPEN PIANO PROJECTにふさわしい企画は、ピティナで広報をお手伝いさせていただきます。