静岡駅地下コンサート

2022年度、ピティナで新たなプロジェクトが始動しました。
その名も「 OPEN PIANO PROJECT(オープンピアノプロジェクト) 」。
学校・病院・保育園・公園などパブリックスペースでの音楽イベントや、アートのジャンルを超えた音楽の探求、新しい音楽教育のかたちの提案…そんな「ピアノをもっと世の中にひらいていく」企画を会員・支部・ステーションと協力しながら全国展開し、ピアノの魅力をより多くの人に届け、可能性をさらに広げていくことを目指すプロジェクトです。

第一弾として、4月23日(土)24日(日)、ピティナ静岡支部の「静岡駅地下コンサート」が開催されました。

当日の様子

◆静岡駅地下コンサート
開催日程:2022年4月23日(土)~24日(日)
会場:JR静岡駅北口地下イベント広場
主催:ピティナ静岡支部
後援:すみやグッディ株式会社

ピティナ静岡支部の本拠地・静岡市では、市の文化政策「まちは劇場」が展開されています。まち全体を劇場に見立て、市民の手によるアートやエンターテインメントが町中にあふれることを目指し、「誰もが自分らしく活躍できる舞台としてのまちづくり」を目標に掲げています。

西村彰子さん(ピティナ静岡支部スタッフ)は、知人の島直也市議会議員を通じて、静岡支部長の田中亜希子先生・副支部長の栗原彩先生(共に正会員)・支部代表の川辺悠さんらと田辺信宏静岡市長に面会する機会をセッティングしました。「音楽を専門に勉強した人々が静岡市で活躍する場を官民連携でつくっていきたい」との要望書を提出したところ、市長のお母様がピアノ指導者だったこともあり、大いに賛同してくださったそうです。

当日の様子
当日の様子
島議員への相談から田辺市長への要望書提出まで、西村さんを中心に支部メンバーが丁寧に対応。
自治体と一体となってイベントを展開することに成功しました。

自治体との連携の第一弾として実現したのが今回の「静岡駅地下コンサート」です。
静岡支部の運営を担う地域の楽器店・すみやグッディ株式会社の協力のもと、JR静岡駅の北口地下イベント広場へアップライトピアノを搬入。多くの人が行き交うコンコースが2日間「ステージ」に変わりました。

当日の様子

23日(土)は、キッズストリートピアノのステージ。地域のピアノを学ぶ子どもたちが集まり、思い思いに演奏を披露しました。普段ホールでの発表会に慣れている子どもたちも、人波の真ん中で演奏するひと味違った体験に、ドキドキの様子。立派に演奏する様子をご家族やお友達が見守りました。中には、先生との連弾や弦楽器とのアンサンブルを披露するペアも。行き交う人々も、普段は通り抜けてしまう広場でふと足を止め、出演者たちの演奏に温かい拍手を送ってくれました。

当日の様子
当日の様子

24日(日)は様々な楽器とピアノのアンサンブルを披露する「ピアノアンサンブルパーティー」。フルート・クラリネット・歌とのアンサンブルのほか、中国の弦楽器・二胡との珍しい共演も見どころです。どのステージでも、特に最近耳なじみのあるジブリやディズニー・アニメ「鬼滅の刃」の音楽などがコンコースに響き渡ると、親子連れを中心に多くの人がステージの周りに集まりました。

当日の様子
当日の様子
当日の様子

お昼には調律師による「ピアノ解体ショー」も。ピアノが駅のコンコースでバラバラになっていく不思議な光景に、道行く人も興味深々の様子です。調律師の中山慎人さんは、解体したピアノの鍵盤のパーツを聴衆に配り、実際にピアノに「はめてみる」体験を提供。取材に入ったテレビ静岡の夕方のニュースでも、ピアノ解体ショーに参加した聴衆のわくわくした表情が放送されました。

当日の様子
当日の様子

そして、24日(日)一番のビッグサプライズは、なんといっても田辺市長のジョイント演奏です!フルート・クラリネット・ピアノのアンサンブルステージのアンコールで演奏された「おどるポンポコリン」に、田中先生との連弾で参加。開催前には、最近サックスをはじめた支部代表・川辺さんとともに、田中先生のレッスンを受けるほど熱意をもって演奏してくださいました。

当日の様子
当日の様子

静岡市との協働のもとで実現した今回の企画。自治体の皆さんからは、「今後もぜひ音楽でまちづくりを盛り上げてほしい」と、すでに次の企画に向けての声が上がっています。 静岡支部の音楽によるまちづくりへの貢献に、今後も期待がかかります。

当日の様子
西村 彰子さん
顔写真

支部長の田中亜希子先生より、「支部で子どもたちにコンチェルトの機会を提供したい!」と相談されてから、数多くの助成事業へ応募してきましたが、ことごとく不採用でした。ピアノを利用したイベントの広域性を理解してもらえず、悔しい思いの連続でした。
以前一緒にお仕事をしたご縁で、組織運営委員の大内孝夫先生より「官民連携の事業展開を図ってみては」とアドバイスをいただき、島市議会議員へ相談したのがきっかけで今回駅地下コンサートを成功させる事ができました。
これからも継続して官民連携による音楽事業の展開に取り組み、まだ叶っていない「子どもたちのコンチェルト」実現に向けて、支部のみなさんと静岡に音楽文化を根付かせ盛り上げて行きたいと思います。

あなたの街でも ひらけ、ピアノ!

ピティナ会員や支部・ステーションが展開する「ピアノをもっと世の中にひらいていく」企画を公募します。地域で企画を展開している・これから展開を考えている方、その輪を繋いで「一緒にみんなで、ピアノでわくわくしたい!」という方は、ぜひ下記のフォームから企画の詳細をお知らせください。

ご申告いただいた企画の内容を個別におうかがいし、OPEN PIANO PROJECTにふさわしい企画は、ピティナで広報をお手伝いさせていただきます。